IMAGE RINGS vol.14 さようならから始めよう!

tancho0101-01-19

vol.14 さようならから始めよう!


All better things begin after saying good-bye
我はゆく、蒼白き頬のままで……
花に嵐の例えもあるさ。サヨナラだけが人生だ!

1998年1月15日(祝)16日(金)17日(土) 13:00/16:00/19:00
会場:新宿Fu- 料金:前売800円/当日1,000円
村上賢司『原色バイバイ』1995/8mm/84分
古厩智之『灼熱のドッジボール』1992/16mm/15分
大月奈都子『さようなら映画』1995/VIDEO/34分
(デザイン:WIZ)

■カッコ良く生きるということは、人間がいかにクールにそしてドライになれるかということである。流行に敏感であるためには去年まで着ていた服を脱ぎ捨てることから始めなければならない。たとえそれが亡き父母の形見の品であったとしても、である。イケてる男の子をゲットするために“人は良いけどサエない 彼氏”は切り捨てられねばならないのだ。
■されど、カッコ良く生きようとは思いながら「さようなら」のたった一言がいえない人がいる。それは、まったりとした日常から必死の脱出を試みるスカタンな男(『原色バイバイ』)だったり、トンがってたクセに母親の死の前で自責の念に踏み潰されそうになる親不孝娘(『さようなら映画』)だったりする。その思い悩み逡巡する姿はひじょうにカッコ悪い。だけど何だかボクたちに大きな勇気を与えてくれる。
■『灼熱のドッジボール』。こんな幸せな別れはもう映画の中にしか存在できないのかと思うと、ちょっと悲しい。
イメージリングス・しまだゆきやす)