IMAGE RINGS vol.12 秋深し…男と女の泥試合

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vol.12 秋深し…男と女の泥試合


――だけど愛が溢れてとまらない。

1997年9月12日(金)13日(土) 13:00/16:00/19:00
会場:新宿Fu- 料金:前売800円/当日1,000円
大谷健太郎『私と、他人になった彼は』1991/8mm/51分
白尾一博『東京ホテル恋人フェンス』1994/8mm/30分
原川玲美『SPAGHETTI』1992/8mm/6分
井口昇『わびしゃび』1988/8mm/35分
(デザイン:WIZ イラスト:原田浩)

■夢見る頃を過ぎても、誰かを恋する気持ちは、ボクたちの生活のリズムに微妙な影を落としてくる。理屈で割り切れないのが男と女の関係だとわかってはいても、ついため息をついたり、憎まれ口を叩いたり、感情的になって涙を流してしまったり……。要するに“オトナでない行動”を取ってしまう。
■良く出来たフランス映画は、いいオトナが子供じみた振るまいをする愚かしさを逆手に取って、男女の愛の駆け引きをユーモアたっぷりに描いてみせるが、その洒落た味わいをなんと8ミリフィルムで再現してみせたのが、大谷健太郎の『私と、他人になった彼女は』(91)である。井口昇の『わびしゃび』(88)は、作者自身がストーカーとなってカメラをもち女の子を追いかけ回す爆笑ムービー。腹を抱えて観るうちに、ボクたちはトンデモない映画的興奮の渦に引き込まれてしまう。そのピュアな感動は、まさに恋愛映画の金字塔だ。
イメージリングス・しまだゆきやす)