IMAGE RINGS vol.2 FOUR MEN BORN IN 1964

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vol.2 FOUR MEN BORN IN 1964


旗揚げ第2戦
いったいだれが面白いか 決めたらええんや!

1995年9月9日(土) 13:00/17:00
会場:新宿Fu- 料金:800円
絶唱!涙のマエストロ 帯谷有理】
帯谷有理『台湾少年』1994/8mm/80分
※上映の前に、帯谷有理によるアコースティックライヴ(2-3曲)あり。
【AV界のゲバルト男 平野勝之
平野勝之『砂山銀座』1985/8mm/40分
【風と光と美少年喰い 大木裕之
大木裕之夏至の子』1990/8mm/20分
【おとぎの森のお笑い系 しまだゆきやす】
しまだゆきやす『連歌―つらなるうた―』1993/8mm/26分
協力:イメージフォーラム、WIZ

★BGMについて聞きたいんですけど。
☆よく苦言をいただきます(笑)。
★クラシックが好きなんですか。
☆そう、キューブリックといっしょ。
★そうゆうふざけたいい方をするから怒られるわけですな。
☆ガーハッハッハッ。
★8ミリに既成の音楽、とくにオーケストラってのはイヤミに聞こえますよね。
☆あのね、基本的にぼくは映画少年じゃなくて、音楽少年だったんです。で、映画をその下に置くってわけじゃないけど、(イメージフォーラム)映像研究所にいってた頃とゆうのは、あまり映画史とか撮影技法とかに知識や理解がなかったわけ。実験映画なんかほとんど見たことなかったし。だから映像中心の発想がなかなかできなかった。それはひとえに自分に自信がないってことです。でも音楽についてはちょっとした自信があった。だからそちらに頼っちゃって、主従逆転みたいな、そういうことになってしまったっていう。
★あまり頭は柔軟なほうじゃないと。
☆なんか動機づけがないと何をやるにも不安になっちゃう。だから、いい意味でのデタラメができない。クラシックを流すにしたって、実験的な効果をだそうとかそうゆうんじゃなくて、単なるヴィスコンティ作品、たとえば『ベニスに死す』のエピゴーネンだったりしてね。
★それってマスターベーションですよね。
☆アマチュアでやってるぶんにはそれが正しいんだよ。自分の好きなことをやってればいいんだからさ。でも後がムナシイ……。
★とりわけイメージフォーラムっていうのはそういうのにシビアですよね。
☆けちょんけちょんにいわれます(笑)。だからなまじ映画的知識とか思い込みのある人ってのは面白くないかも知れない。オタクはイメージフォーラムに向かない(笑)。
★あなたは映画オタクではないと?
☆ぼくがオタクなんて、向こうに失礼ですよ。「キネ旬」のバックナンバーなんて1冊ももってない(笑)。
★その割にはヴィスコンティ(イタリア映画の巨匠。代表作『山猫』『ルートヴィヒ・神々の黄昏』)とか、妙にこだわりますね。
☆こだわりっていうか、人それぞれに「これが映画ってもんや!」みたいな作品があるでしょ。
★あとデヴィッド・リーン(イギリス映画の巨匠。代表作『ドクトル・ジバゴ』『ライアンの娘』)が好きとか。
☆そう。『連歌―つらなるうた―』のラストシーンに音楽がかぶさるけど、あれはラフマニノフのピアノコンチェルトの「3番」で、デヴィッド・リーンの『逢びき』という映画のなかで「2番」が流れるのにひっかけてあるんです。どうでもいいことだけど(笑)。
★わかった!あなたはオタクじゃなくて、ただのミーハー野郎です(笑)。
(「FOUR MEN BORN IN 1964」パンフレット/1995年9月9日発行)