548『記録なき青春』

 
 
 
1967年/79分/白黒/ワイド
製作■「記録なき青春」製作上映委員会 日本原水爆被害者団体協議会
制作■和プロ 製作■樋口信 花形利和
監督■阿部孝男(阿部野人) 脚本■今子正義 音楽■伊福部昭
撮影■鈴木史郎 照明■近藤兼太郎 録音■神津原巌 効果■河野修
編集■竹村峻司 村松建 現地進行■藤田且照 田村登志麿 古林邦和
撮影助手■尾崎弘 照明助手■安西光男 記録■志村佳子
出演者■
多川鉄也(19歳):田村正和  藤井利里(17歳):真理アンヌ
永井由美(29歳):弓恵子(俳優小劇場) 樋口千吉(62歳):加藤嘉(文学座)
多川義人(55歳):永井智雄(俳優座) 金山玉子(42歳):野村昭子(俳優座)
花井進一(20歳):花形誠   安ホテルのマスター:高橋辰雄
パチンコ店支配人:牧真介
岩崎徹 谷信子 脇田義信 斉藤郁子 白石加代子 新海礼子
早稲田小劇場 山梨放送劇団 ラジオ中国放送劇団 広島NHK放送劇団
広島大学映画研究会
ヒロシマの街に燃えつきたつかのまの青春。それは被爆2世の平和への叫び声。ひとつの愛の結末を通じて、戦後の平和と繁栄を問題として描いた劇映画。

白井更生脚本・監督の『ヒロシマ1966』でチーフ助監督をつとめた阿部孝男の第一回作品。被爆後、22年たった今日、いまだ原爆症で死んでいく人があとをたたない。しかも、戦争も、原爆も知らない世代までが……。この作品は、いわば原爆二世ともいえる若者たちに焦点をあて、原爆をはなれては考えられない彼らの青春を描いている。脚本は広島出身の今子正義、出演は田村正和、真理アンヌほか。(キネマ旬報 No.446・1967年8月下旬号「日本映画新作紹介」)

阿部孝男(阿部野人)【あべ・たかお/のびと】
1937年、山梨県韮崎市生まれ。早稲田大学法学部卒業。宝塚映画の助監督、昭和通信社のCMディレクターなどを経て、大映東京撮影所出身の白井更生・金井勝らが自主製作した長篇劇映画『ヒロシマ1966』の監督補を務める。1967年に和プロを設立し、広島出身で大映東京撮影所の助監督だった今子正義の脚本『記録なき青春』を映画化、監督デビューする。その後も、日本復帰前の沖縄を撮った『コザ』(1971)、ポーランドとの合作『灯は生きていた』(1976)など、戦争と平和をテーマにした作品を発表し続ける。1974年「阿部野人」に改名。熊井啓の『謀殺・下山事件』(1991)、今井正『戦争と青春』(1991)の製作にも携わる。


上映機材協力■コガタ社
http://kogatasha.web.fc2.com/
上映作品協力■東京都立多摩図書館

会場■千代田区立日比谷図書文化館(旧・日比谷図書館)4階会議室
都営地下鉄三田線 内幸町駅 A7出口より徒歩3分
東京メトロ 丸の内線/日比谷線/千代田線 霞ヶ関駅 C4・B2出口より徒歩5分