547『古代の奈良』

 
 
1960年/33分/カラー/ワイド 制作■新日本プロダクション
近畿日本鉄道株式会社 創業五十周年記念映画
企画■佐伯勇(近畿日本鉄道社長) 制作■猪熊兼繁(京都大学教授)
演出■石田民三 構成■上野行清 撮影■谷口政勝 照明■山本行雄
衣裳■喜多川平朗 深見重明 京都六選会
結髪■野村松太郎 中村八重 南千恵 百々喜子 作舞■滝川はやみ
音楽■宮城衛 演奏■宮城室内楽団 合唱■東京放送合唱団
録音■アオイスタジオ 現像■東洋現像所 語り■小沢栄太郎
『花ちりぬ』(1938)『むかしの歌』(39)などで知られる映画監督・石田民三(1901〜72)が、戦後に演出を手掛けた短編映画。寺院、仏閣、古墳など、大和地方の文化財から、日本の古代の姿をしのぶ。

石田民三【いしだ・たみぞう】1901〜1972
秋田県平鹿郡増田町(現・横手市)生まれ。中央大学を中退して新劇の世界に入り、1924年に京都の東亜キネマで俳優になる。その後演出部に転じ、1926年『愛傷』で監督デビュー。帝キネ、新興キネマを経てJ.O.スタヂオ(後の東宝京都)に移籍、森本薫・原作の『花ちりぬ』(1938)『むかしの歌』(1939)が高く評価される。『花つみ日記』(1939)『化粧雪』(1940)などを発表後、東宝東京撮影所へ。1947年の『縁は異なもの』を最後に京都に戻り、舞台の演出などを手掛けた。弟は新東宝で監督を務めた加戸野五郎(本名・石田民五郎)。