541『響―ザ・シンフォニーホール―』

1983年/24分/カラー 制作■桜映画社 企画■大成建設
プロデューサー■村山英世 脚本・演出■土屋信篤 撮影■野崎嘉彦・上甲巌
録音■菊地進平 語り■伊藤惣一
協力■(指揮)朝比奈隆(ヴァイオリン)阿部富士男
   (演奏)大阪フィルハーモニー交響楽団(写真)木之下晃
日本で初めてクラシック専用の理想的音楽空間として建設された大阪の
ザ・シンフォニーホールを紹介しながら、音と建築の関係を追求する。

土屋信篤【つちや・のぶあつ】
岩波映画製作所でテレビ映画、科学映画、PR映画を手掛けた後、日本シネセル、日本フィルムセンター、日本リクルートセンター、科学映画製作所、桜映画社などで幅広いジャンルの作品を演出する。
[主な作品] 1959:年輪の秘密(フジテレビ) 1960:黒潮丸 1961:氷河 1962:かながわ 1966:スピードトライアル トヨタ2000GT 1967:雪と道路 1969:南の国の開発はすすむ 1970:モザイクの世界 1971:黒潮の日本人 1973:石と信仰 1975:信頼性を創り出す 1977:天神寮・夏 1979:ウニの発生と変態 1980:中外製薬総合研究所 1981:雪国をまもる 1983:響 ザ・シンフォニーホール 1986:RAの免疫を探る 1988:暮らしの中のダニ 1989:肝炎とグリチルチン

徳川夢声【とくがわ・むせい】 1894〜1971
島根県益田市出身、東京で育つ。東京府立一中卒業後、1913年に活動写真弁士となり、赤坂葵館、新宿武蔵野館で活躍。トーキー映画の登場後は漫談家・俳優として活動。1939年に始まった、NHKラジオでの吉川英治宮本武蔵』の朗読が人気を呼ぶ。戦後はラジオ『話の泉』やテレビ『こんにゃく問答』での軽妙なトークが親しまれた。ユーモア小説やエッセイも執筆し、1949年『九字を切る』が直木賞候補となっている。記録映画のナレーターをつとめた作品には『怒涛を蹴って 軍艦足柄渡欧日誌』(1936)『南京』(1938)『小林一茶』(1941)『霜の花』(1948)『伊勢志摩』(1949)『海魔陸を行く』(1950)『世界は恐怖する 死の灰の正体』(1957)『反骨の砦』(1964)などがある。

夢声戦争日記 抄―敗戦の記 (中公文庫)

夢声戦争日記 抄―敗戦の記 (中公文庫)

岸田今日子【きしだ・きょうこ】 1930〜2006
東京・杉並生まれ。父は劇作家の岸田國士(くにお)。自由学園を卒業後、文学座付属演技研究所に入る。映画『破戒』(1962)『砂の女』(1964)などで高く評価され、実力派女優としての地位を確立。舞台・映画・テレビで幅広く活躍する。声優としてもテレビアニメ『ムーミン』(1969)で親しまれたほか、ドキュメンタリーからバラエティ番組まで多数のナレーションを担当。主なナレーション作品に『フランスの近代美術』(1962)『母たち』(1967)『花ともぐら』(1970)『仕事=重サ×距離』(1971)『札幌オリンピック』(1972)『出羽路』(1974)『みちのおく』(2000)『死者の書』(2005)ほか。

伊藤惣一【いとう・そういち】
1935年静岡県生まれ。早稲田大学文学部演劇専修を卒業。「自由舞台」を出発点として「ぶどうの会」「演劇集団・変身」「劇団三十人会」を経て、1973年からフリーでの活動を開始。ナレーターとしての主な作品に『夜明けの国』(1967)『ぼくのなかの夜と朝』(1971)『不知火海』(1975)『絵図に偲ぶ江戸のくらし』(1977)『漆器づくりの要具』(1981)『ヒロシマナガサキ』(1982)『狂言師 三宅藤九郎』(1985)『ぶんきょうゆかりの文人たち』(1988)『軍艦武蔵』(1992)『白神の夢』(2005)『胃 巧妙な消化のしくみ』(2006)『いのちの作法』(2008)『湯の里ひじおり』(2009)ほか。近年は朗読講師もつとめている。