494『海に築く製鉄所』

1959年(1960年の短縮版)/57分/カラー
制作■岩波映画製作所 企画■八幡製鐵(現・新日鐵住金
プロデューサー■吉野馨治・坊野貞男 
脚本・監督■伊勢長之助 脚本■高村武次 
撮影■狩谷篤・坂爪栄雄 助監督■土本典昭 音楽■池野成
戸畑製鉄所の3年余にわたる建設の記録。敷地を海に求めて
地質の調査、埋立てから始まり、製鉄所を造りあげるまでを描く。

早坂文雄(はやさか・ふみお)1914〜1955
黒澤明七人の侍』、溝口健二雨月物語』など、日本の映画音楽史に残る作品を手掛ける。雅楽や能にヒントを得た「汎東洋主義」的な作風は、その後の日本の現代音楽の方向性に大きな影響を与えた。
作曲家フィルモグラフィ [7] 早坂文雄 - 短篇映画研究会 SHORTFILM RESEARCHERS

早坂文雄

早坂文雄

黒澤明と早坂文雄―風のように侍は

黒澤明と早坂文雄―風のように侍は

池野成(いけの・せい)1931〜2004
伊福部昭に師事し、映画『ゴジラ』のアシスタントを務める。昭和30年代以降、吉村公三郎増村保造川島雄三鈴木英夫山本薩夫らの劇映画の音楽を数多く担当。『潤滑油』『挑戦』などの記録映画にも、ダイナミックな曲を提供している。
作曲家フィルモグラフィ [8] 池野成 - 短篇映画研究会 SHORTFILM RESEARCHERS

池野成の音楽

池野成の音楽

電送人間

電送人間

越部信義(こしべ・のぶよし)1933〜
おもちゃのチャチャチャ』をはじめとする童謡や、NHKの『おかあさんといっしょ』、テレビアニメ『サザエさん』、CMソング『光る東芝の歌』など様々なジャンルの曲を手掛ける。オンシアター自由劇場上海バンスキング』などの舞台音楽も手掛ける。
作曲家フィルモグラフィ [9] 越部信義 - 短篇映画研究会 SHORTFILM RESEARCHERS

おもちゃのチャチャチャ 越部信義の世界

おもちゃのチャチャチャ 越部信義の世界

越部信義CM WORKS

越部信義CM WORKS

武田純一郎【たけだ・じゅんいちろう】
1939年 岩手県盛岡市生まれ。国学院大学中退後、撮影助手として大小島嘉一、小林米作らに師事。旧・東京シネマの製作休止に伴い、1968年シネ・サイエンス(現・アイカム)を設立。1970年の『生命』以降は演出も手掛ける。
[主な作品]
1970:生命―哺乳動物発生の記録― 1971:心臓―搏動を探る― 1972:生体と大気汚染 1973:腸内菌叢と宿主 1975:染色体に書かれたネズミの歴史 1976:たまごからヒトへ 1977:薬と人間 1978: あなのふしぎ 1979:腸管と腸内微生物 1980:カエル―遺伝発生学の開拓― 1981:ビール5000年の旅 1982:人間 1988:生きている骨 1990:薬 1994:マスト細胞―アレルギー性炎症の発症を追って― 1995:生命を結ぶ臓器 血管 1996:肺炎 2001:生命 はるかな旅 2006:北の丸博士のバイオのくすり研究室 2009:時空キューブ 生命01 呼吸 2010:時空キューブ 生命02 消化 2011:共生のはじまり 2012:いのち探検 I ミクロちゃんと行く宇宙の旅

水木荘也【みずき・そうや】
1910年 栃木県赤見村(現・佐野市)生まれ。本名・西谷幸吉。山形高等学校中退。小津安二郎の『大学は出たけれど』に感銘を受け、映画界を志す。1931年 不二映画社に入社、1934年 新興キネマに移り、牛原虚彦の助監督を務める。1938年 芸術映画社で記録映画の演出を開始。東京の保育園で子供たちの生態を自然に捉えた『或る保姆の記録』(1941) が高く評価される。戦時統合で朝日映画社に移籍、戦後フリーとなる。1951年 三井芸術プロに入社し、1966年の定年退社まで所属。国立博物館の美術史シリーズを手掛ける。
[主な作品]
1938:健康を守れ 1940:南支那広東 1941:或る保姆の記録 1942:勝利への生産 1945:わたし達はこんなに働いてゐる 1946:明日の婦人  1948:おすえちゃん、ディスカッションの手引 1950:議事の進め方 1952:上代彫刻、桃山美術 1953:未成年 1956:抱合解毒 1957:平安美術 1958:天平美術 1959:奈良美術

後藤一郎【ごとう・いちろう】
長野県出身。中央大学卒業後、岩波映画製作所に入社。演出部としてPR映画・科学映画に携わる。1968年から同社が自主製作したシリーズ「科学教育映画体系」で『ものとその重さ』『溶解』などを演出。現在も教育現場で活用されるロングセラーとなる。その後も岩波映画を拠点に、科学映画・医学映画のエキスパートとして活躍する。
[主な作品]
1962:工学入門シリーズ 鍛造 1965:魚群アフリカを行く 1968:アルミ加工のフロンティア 1968:ふたつの炎 1969:ものとその重さ 1970:空気の重さ、溶解 1971:空気の圧力 1972:物質の融点 1974:奇妙な世界 極低温へ 1976:とうねん和歌山工場 1977:レーザーの利用 1983:新しい血管撮影法 D.S.A. 1985:境界域高血圧―久山町研究を通して― 1985 経皮的冠動脈形成術 1986:PCTA−その実技と現状−

伊勢長之助【いせ・ちょうのすけ】 1912〜1973
東京・牛込区生まれ。1935年 慶應義塾大学経済学部卒業。PCL(現・東宝)に入社し、文化映画部で亀井文夫監督『上海』(1938)などに編集スタッフとして参加。1941年戦時統合で社団法人日本映画社に移籍、報道班員としてジャカルタ勤務、ジャワ特派員などを務める。戦後はニュース映画『日本ニュース』編集の中心スタッフとして活躍。1950年の人員整理でフリーとなって以降は、日本映画新社、岩波映画などの各社で『佐久間ダム』『カラコルム』『日本万国博』など長編記録映画、産業技術映画の構成・編集に腕をふるう。その卓越した構成力とリズミカルなカット繋ぎから《編集の神様》と呼ばれた。長男の伊勢真一氏は『奈緒ちゃん』(1995) 『ルーペ』(1996) などで知られる記録映画監督。孫の伊勢朋矢氏はテレビディレクターとなり、祖父・長之助が所属していた日映ジャカルタ製作所の活動を辿った『幻のニュースフィルムが伝える太平洋戦争』(2012/WOWOW) を演出している。
[主な作品]
1942:製鉄、戦ひの力 1946-50:日本ニュース 1948:東京裁判 世紀の判決 1949:野球教室 打撃篇
1950:その瞬間あの瞬間 1953:お伊勢まいり 1954:佐久間ダム 第一部 1955:日本の鉄鋼 1956:カラコルム 1957:南極大陸黒部峡谷 1958:ミクロの世界 1959:新しい製鉄所、海に築く発電所、花嫁の峰 チョゴリザ 1960:マッキンレー征服 1961:巨船ネス・サブリン 1962:パルスの世界 1963:或る出版社・五十年 1964:日本製鋼所 1965:地球を喰う 1966:血と涙と墓場、富士山直滑降 1967:スキー野郎 氷河大滑降 1968:日本人ここにあり 1970:富士・箱根・伊豆 1971:日本万国博 1972:新しい価値をつくる


16mm上映協力:東京都立多摩図書館

会場:千代田区立日比谷図書文化館(旧・日比谷図書館)4階会議室
都営地下鉄三田線 内幸町駅 A7出口より徒歩3分
東京メトロ 丸の内線/日比谷線/千代田線 霞ヶ関駅 C4・B2出口より徒歩5分