034『雨に考える』

1966年/22分/カラー 制作◎東邦シネ・プロダクション=信和広告
企画◎アイデアル丸定商事 プロデューサー◎鮫島亀禄
脚本・監督◎樋口源一郎 撮影◎香西豊太 照明◎加藤隆司
音楽◎間宮芳生 語り◎黒沢良・大塚利兵衛
雨が降れば傘がいる。目下全盛を誇る折畳洋傘、その改良に生涯をかけた一人の男の姿を通して新しいものを考えていくアイデアの尊さを訴える。

樋口源一郎 【ひぐち・げんいちろう】 1906年3月14日〜2006年2月23日
山形県天童市生まれ。銀行に勤務しながら明治大学夜間部に通い卒業。寺田寅彦の映画論を読んで芸術と科学の問題に興味を持ち、30代で映画界入り。1942年『空をまもる少年兵』を初監督。以後、2001年の『きのこの世界』まで約60年間、90代後半まで現役の映画作家として活動を続ける。生物の進化に関する未知見を微速度撮影で解明する映像研究で知られ、細胞性粘菌の細胞分化のメカニズムを追求した「映像論文」は世界的な評価を得ている。
[主な作品]
1942:空をまもる少年兵 1944:勝利の生産 1950:長崎の子 1951:三つの環 1952:白旗ぢいさん 1953:とどまつ 1954:みぶよもぎ 1955:声なきたゝかい-マツケムシの一生- 1956:佐久間幹線 1957:大井川 1958:進みゆくビタミンB1 1959:伸びゆくスライド・ファスナー 1960:カメラとシャッター 1961:ガラスの壁 1962:女王蜂の神秘 1964:M.I.B.マシン 1965:四国-開発は進む- 1966:雨に考える 1967:生命の流れ-血液を探る- 1968:奈良・大和 1969:浮世絵、微生物と工業 1970:微生物の実験 1971:虚血心を探る 1974:街道に残る文化財 1975:岩礁に築く発電所-伊方原子力発電所建設記録- 1980:きのこ-シイタケ菌を探る- 1982:細胞性粘菌の生活史 1987:野中兼山-流れる河は生きている- 1988:弘法大師空海 1991:細胞性粘菌の行動と分化 1995:緑なる大地を創る 1997:真正粘菌の生活史 1999:菌と植物の共生 2001:きのこの世界