IMAGE RINGS vol.28 青春の負け戦

tancho0101-02-03

第28回公式戦 青春の負け戦


たとえ ボクが死んでも
あの草原は 永遠に輝く。

2000年7月14日(金)16:00/19:00
   7月15日(土)13:00/16:00/19:00
   7月16日(日)12:00/15:00/18:00
会場:新宿Fu- 料金:前売800円/当日1,000円
白石晃士&笠井暁大『暴力人間』1997/VIDEO/81分
樋渡麻実子『男のサービスエリア』2000/VIDEO/42分
富岡多美子『夢見る少女でずっといる。』1999/16mm/35分
(イラスト:中村景子)

■「こんな暴力的な映像を人に見せるべきじゃない!」――第20回ぴあフィルムフェスティバルの一次審査で、白石晃士&笠井暁大の『暴力人間』(97年)が落とされたとき、審査員の一人がそう言ったという。ザマァミロだ!この作品が〈暴力〉と〈友情〉をテーマにしたフィクションであることを考えれば、最大級の誉め言葉といっていい。それほど、出演者たちの演技は真に迫っている。若い荒削りな情熱とパワーは、このような男臭い映画に結実してこそふさわしい。
■その『暴力人間』の主人公たちはやり場のないエネルギーを暴力と映画作りにぶつけるが、センスの悪さは爆笑もの。同様に、樋渡麻実子の『男のサービスエリア』(00年)が浮かび上がらせる「夢追い人」だった父の人生、そして富岡多美子が『夢見る少女でずっといる』(99年)で描いた健気にも不器用なヒロインの人生……それぞれが現実の前に敗北を迎える。けれど、ボクたちはそこにハッキリと「青春」の二文字を見る。
イメージリングス・しまだゆきやす)