IMAGE RINGS vol.9 映像旅芸人の記録

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vol.9 映像旅芸人の記録


物語は終わる。だけど時間は流れる。
永遠に回り続ける
8ミリ駆動音(パーフォレーションノイズ)――。

1997年1月10日(金)16:00/19:00
   1月11日(土)12:30/15:30/18:30
会場:新宿Fu- 料金:前売800円/当日1,000円
小池隆『花』1989/8mm/24分
田戸博彦『白人・黒人・インド人』1991/VIDEO/50分
鈴木卓爾『にじ』1988/8mm/71分
協力:ぴあPFF事務局、シネマトレイン (宣伝協力:WIZ)

■河原乞食という言葉が好きだ。京の四条河原で幕を張った歌舞伎役者たちを卑しめていった言葉。ヨーロッパの小村を旅して回る人形芝居も、詩うたいも、みんな土地の人々からは笑われ、嘲られ、軒下に宿を借りてその日を暮らした。
■そんな彼らの後ろ姿を嬉しそうに追いかける子供たちの手を引いて、きっと大人たちはいったのだ。あんな風になってはいけません――と。でも子供たちは旅役者が大好きだった。できることなら、いっしょに遠くの町や村を旅したかった。なぜだろう。旅役者には色気があるのだ。子供心をくすぐるなにかが。
■小池隆の『花』。漂泊はせずとも、河原に組まれたみすぼらしいホームドラマのセットが、いい知れぬ涙を誘う。ロシアノーパンギャルズによる『白人・黒人・インド人』。<芸>とは思えぬでたらめ三昧のあとに“白人”の「Thank You!」の絶叫が耳にこびりつく。そして鈴木卓爾の『にじ』。これぞまさしく映像旅芸人の放浪記だ。
イメージリングス・しまだゆきやす)