IMAGE RINGS 実験リーグ 乙女心純情影絵

tancho0101-01-04

IMAGE RINGS 実験リーグ ROUND ONE
乙女心純情影絵−100ぱぁ〜せんと 上岡文枝


永遠のひととき――

1996年3月8日(金)15:00/17:00 
   3月9日(土)13:00/15:00/17:00
会場:新宿Fu- 料金:800円
上岡文枝『日曜日の夕方』1992/16mm/5分
上岡文枝『親不知』1993/16mm/7分
上岡文枝冬虫夏草』1994/16mm/26分
上岡文枝『隕石』1994/VIDEO/10分
上岡文枝『谺(こだま)―海月(くらげ)の塔にて―』1995/16mm/23分
(協力:WIZ)

■上岡文枝の映像作品は美しい。だから「孤高の映像境」だとか「カミオカワールド」だとか、勿体ぶった言葉で形容されたりする。まるで誰ひとり、彼女の世界を「犯す」ことは許されないかのようだ。そこには、少女をガラス箱のなかに生きたまま閉じ込め、人形や蝶のようにただウルウルと眺めていたいという、川端康成ばりのオヤジ趣味が働いているように思える。
■でも、ついそんな目で彼女を見てしまう男の子たちを責めるのは酷なことだ。上岡文枝の映画には、思春期の少女の関心が当然向かうであろう異性の影がかけらもない。ひたすらナルシスティックに自己完結する少女の姿があるだけ……。そこには一世限りで消えてゆく無生殖動物の弱々しさと美しさがある。
■初潮のない幼女と月経の途絶えた老婆の狭間を質量ゼロで漂う無力な存在――それが上岡文枝である。男の子だったら誰だってイタイケなものに弱いのだ。
イメージリングス・しまだゆきやす)