【上映予定】女性作家シリーズ

※会場が日比谷図書文化館(4階会議室)に変わります!
短篇映画研究会【女性作家シリーズ】
1936年、日本初の女性監督・坂根田鶴子が劇映画『初姿』を発表。以後現在に至るまで多くの女性作家が映像表現に取り組んできました。記録映画界では、1951年に『しおひがり』を演出した中村麟子をはじめ、個性豊かな女性作家が続々と登場、独自の世界を切り拓いてきました。短篇映画研究会では、長年に亘り記録映画を手掛けてきた5人の作家【中村麟子・時枝俊江・藤原智子・渋谷昶子・羽田澄子】の作品を上映します。

会場:千代田区立日比谷図書文化館(旧・日比谷図書館)4階会議室
都営地下鉄三田線 内幸町駅 A7出口より徒歩3分
東京メトロ 丸の内線/日比谷線/千代田線 霞ヶ関駅 C4・B2出口より徒歩5分


2012年4月29日(日/祝)14:00〜15:45(上映時間 91分)
第119回 女性作家シリーズ(1) 中村麟子

中村麟子【なかむら・りんこ】1916—2009
福岡県柳川市生まれ。日本女子大学文学部国文学科卒。1944年日本映画社に入社、科学映画作家の太田仁吉らの助手を務める。1951年『しおひがり』を初演出。同年の日映科学映画製作所創立に参加、『せんたく』(1952)『真空の世界』(1953) などの科学映画が高く評価される。以後は『谷間の学校』(1956)『文楽』(1969)『よみがえる金色堂』(1970)『五島列島の若者組』(1986) など、幅広い分野の作品を演出。2008年には91歳で「科学映画と私—ある女流映画監督の回想」(文芸社)を上梓する。

上映作品
『こどもたちの目』 1957年/22分/白黒
制作:日映科学映画製作所 脚本・演出:中村麟子
中学生たちが演じる「話し合い劇」から、理想の親・悪い親の姿を探る。
『小さな芽ばえ』 1958年/35分/白黒
制作:日映科学映画製作所 企画:文部省 脚本・演出:中村麟子
知的障がいを持つ子供たちのために設けられた「特殊学級」の役割を描く。
五島列島の若者組』 1986年/34分/カラー
制作:記録映画社 企画:国立歴史民俗博物館 脚本・演出:中村麟子
長崎県福江島に今も残る年齢集団「若者組」の共同作業の記録。

科学映画と私 ある女流映画監督の回想

科学映画と私 ある女流映画監督の回想


■今後の上映予定

2012年5月20日(日)14:00〜16:00(上映時間 108分)
第120回 女性作家シリーズ(2) 時枝俊江
『ケンちゃんたちの音楽修行』 1965年/55分/白黒
制作:岩波映画製作所 企画:日本楽器製造
脚本・演出:時枝俊江 コメンタリー:秋浜悟史
ヤマハ音楽教室で、四歳児が音楽と出会う過程を記録する。
『いいこと いいこと考えた』 1985年/21分/カラー
制作:岩波映画製作所 演出:時枝俊江 撮影:八木義順
保育園での遊びの中から、子供たちが数量の感覚を身につけるまで。
『絵図に偲ぶ江戸のくらし』 1977年/32分/カラー
制作:岩波映画製作所 企画:文京区教育委員会
演出:時枝俊江 撮影:八木義順 語り:伊藤惣一
安政時代に生きた床屋さんの覚え書きから、庶民の暮らしを知る。

2012年6月24日(日) 14:00〜15:45 (上映時間 94分)
第121回 女性作家シリーズ(3) 藤原智子
『案ズルヨリ産ムガ易シ』 1972年/24分/カラー
制作:桜映画社 企画:雪印乳業 脚本:藤原智子 演出:瀬藤祝
音楽:三木稔 イラスト:佃公彦 語り:小沢昭一
出産にまつわる行事や言い伝えを、小沢昭一の軽妙な語りで紹介。
『和菓子―その美と心―』 1991年/26分/カラー
制作:日本映画新社 企画:虎屋 脚本・演出:藤原智子
和菓子の味や造形に反映された日本人の感性を、四季を通じて描く。
『歌舞伎の後見』 1992年/44分/カラー
制作:桜映画社 企画:国立劇場 脚本・演出:藤原智子
歌舞伎役者の脇に控え、芝居をよどみなく進行させる「後見」の仕事を追う。

7月下旬予定 第122回 女性作家シリーズ(4) 渋谷昶子
8月下旬予定 第123回 女性作家シリーズ(5) 羽田澄子


16mm上映協力:東京都立多摩図書館