168『ひらけゆくパキスタン』

1962年/33分/カラー/制作:読売映画社/企画:神戸製鋼所
プロデューサー:山田忠治/脚本・監督:渥美輝男/撮影:日向清光
パキスタンは宗教の国でイスラム寺院が立ち並び、イスラム教徒は
日に5度アラーの神に祈りを捧げる。この国で天然ガスを利用した
尿素肥料を合成する工場建設が計画され、その大工事の一切が国際
入札の結果、日本に発注された。東パキスタン(現・バングラデシュ
の国情を解説しながら、日本人技師による肥料工場の建設を描いて、
パキスタンを知る手びきとする。

渥美輝男【あつみ・てるお】
1905年宮城県桃生郡矢本町(現・東松島市)生まれ。早稲田大学文学部英文科卒業。1932年新興キネマ京都撮影所に入り村田実に師事。1939年富士スタヂオに移籍し児童映画『たのしきカンペイ君』を初監督。戦時統合で日本映画社に移り、戦後フリーとなる。産業技術映画を多数手掛ける一方で、『アイヌの川漁』『メダカの卵』など自然科学映画にゆたかな詩情を持ち込んだ秀作を残す。岩波映画初のTVシリーズ「たのしい科学」では若手スタッフの育成も手掛けた。1970年逝去。
主な作品:たのしきカンペイ君(1939)炭焼く人々(1940)白墨(1941)ゐもんぶくろ(1942)日光国立公園(1948)わが緑の沃野(1949)稲の香(1950)硫黄の話(1951)巣立つ(1952)アイヌの川漁(1953)伸びゆく日立電機(1954)奄美の島々(1955)五人のデザイナー(1956)蟯虫(1957)たのしい科学(1958-62)メダカの卵(1961)せんたく機のしくみと使い方(1962)小田急新宿駅改良工事記録(1963)謎の双曲線(1964)東京カテドラル(1965)ビルの顔-ガラスカーテンウォール-(1966)ガラスと風-超高層ビルの場合-(1967)高尾の自然を訪ねて(1968)ピアノは太陽である(1969)今日も明日も(1970)